仕事終わりに電話すると、マンションの下に着いたらまた電話してって。
お魚釣れたのか聞いてみると、
「まぁ、それなりに」って嬉しそうだったから、ちゃんと息抜きになったかな😊
「もしもし、着きました!」
「1人で上がって来れる?エレベーターの暗証番号言うからメモって」
って言われて、慌てて手帳を開いてメモる。
ふ~ん、こういう番号設定するんだ😊
そのまますぎて、メモる必要ないよ。〈31041126〉
エレベーターに乗るためだけの番号だもんね。
「部屋番号覚えてる?大丈夫?」
大丈夫だし、そんな心配しなくても。
たぶん…
ほら、無事着いたよ。部屋の前。
誰も人と出会わなくてホッとした。
ピンポーン🎵
ドアが開く。
「お疲れ~」
「おじゃまします😊」
なんか、恥ずかしい…あ、エプロンしてる✨
2度目とはいえ、やっぱり広くてスゴいなぁ。
怖くて考えないようにしてるんだよね。
「芸能人、嵐の大野智」って思ったらなんか怖くなるから…
目の前にいるリアルな智くんだけを見るように。って言われたし。あの時のこと思い出したら、また恥ずかしい…
で、この高層マンションのこの広い部屋を見ると、ああぁぁぁ…
「ん?なに?」
「え、あ、やっぱり嵐だなぁと思って」
「何だそれ。急に」
「何でもないです😊」
笑ってごまかす😊
お手伝いします!とか言ってみたけど、あんまりする事なさそう。
ケーキ冷蔵庫に入れときますよって開けたら、うわぁーお刺身✨
「これは何のお刺身ですか?」
「メジナ」
「メジナ?」
「あ、関西はグレとか言うかも」
「グレなら知ってます😊たくさん釣れたんですか?さすが✴」
そこからのひとしきり釣りのお話。
わたしは小学生の頃の事だし、サビキがほとんど、たまに投げ釣りのまねっこ程度だったから。
でもまぁ、2人で釣りの話がそこそこ出来ることは分かった。
ケーキ以外に話せることがあった✨
「魚ばっかだよ、晩ごはん」
「釣りに行った日はいつもそうでしたよ。お魚三昧😊」
「お酒は飲む?」
「ビールをグラスに1杯もらえればそれで。存分に飲んで下さいね、自分ん家なんだし」
「う~ん、でもそしたら朝まで寝るよ?」
にこにこして、ちょっと面白がって言ってる
「いいですよ、別にそれでも…」
そんなこんな、また釣りの話しながらご飯を食べた。
お刺身に煮付け、塩焼き。
自分で釣ったものちゃんと処理出来るのがスゴいなぁ。
うちなんて、父は釣ったら釣りっぱなし。
ご飯になるの待ってるだけだったもんなー。
そして、智くんの釣ったお魚を料理してもらって食べてるわたし💙
あ~、大丈夫かな。こんな贅沢ないよ。
「美味しい✨」
「さすが、器用ですね!」
これしか言えない。
智くんもご機嫌で、お酒もそこそこ進んで楽しそう。
釣りから帰って来て、お風呂入ったんだろうなぁ。
髪の毛が洗ってそのままって感じで、前髪もおろし気味でペタってなってる😊
「ケーキ、チョコ入れてくれてる?」
ふふふっ。やっぱりそこなんだ。
「今日はキャラメルショコラサレあります」
「おぉ、サレ!ずっと食べてないじゃん」
このケーキがなかったら、智くんとわたしは今こうしてない。
わたしの1番大好きなケーキが、わたしと智くんを繋げてくれた。
1つのケーキが…
ホントにそんなことが起こったんだよ。