「うわぁ✴️ちゃんとお部屋だ~😊」
「小さいけど雨風はしのげるようにはなってる」
操縦席にちょこんとした椅子があって、その他は横向きのシート。3人ぐらいは座れるかな。
「じゃあ、行くか?最初揺れるかもだから座ってて」
「はーい✨」
わぁ~、ドキドキする。
操縦席の真横のシート。つまり座ると操縦席を必然的にガン見できる所に座る。
それに1番近いし😊
両足をガバッと開いて椅子に座る智くん。
その座ってる姿だけでもう💙
エンジンがかかった!
「うわぁ✴️動いた!すごい、すごーい!!」
全然揺れないし、周りをキョロキョロして動き出した船に感動するわたし。
「すごいって、ちょっと進んだだけじゃん」
うふふ😊
何が?余裕じゃん。みたいな空気だ。
あぁぁぁ、操縦してる横顔と真剣に前を見つめる目と、操縦かんに添えられた手がカッコ良すぎて💙
どこ見てたらいいかわからない。
全部のパーツをガン見したい…
「え?なに?なんかおかしい?」
「え?」
「ずっとこっち見てるから」
「あ…えーっと…すごくカッコいいです…」
素直に思ってること言っちゃった😊
「はぁ?なんだそれ」
って言って澄ました顔してまた前を向いたけど、一瞬顔が緩んだのが見えたよ。
ちょっと照れてる😊
わたしも言っちゃった手前なんだか恥ずかしくなってきたから、ガン見はやめることにした😓
船の後ろの方を見ると、だんだん街の光が色んな色の点々になってきた。
「この辺でいいかな」
ってエンジンを切った智くん。
10分くらい経ったかな?
「陸からは見えないし、大きな船の通り道はもっと沖だし、まだ湾の中だからそんなに流されない絶妙なポイント」
「すごーい、そうなんだ✴️」
へぇ~そんな絶妙な所なんだ!
またキョロキョロ周りを見回すわたし。
「すっかり海の上😊」
「外、座れるから出ようか」
船の後ろ側のデッキのことだよね?
2、3人は座れそうなスペース。
先に外に出た智くん。
「あんま波も風もないけど、ちょっと肌寒いな」
「ほんとだ~、全然波ない!そんなに寒くないですよ😊」
「気をつけてよ。ライフジャケット用意してないし、もし落ちても知らないよ」
「えっ!落ちても助けてくれないんですか!?」
「当たり前じゃん。やだよ、こんな冷たい海の中」
って言って笑ってる😊
あ、大事なこと言うの忘れてた。
えっと、膝を揃えてきちんと座り直して智くんの方を向くわたし。
「船舶免許、無事に取れておめでとうございます🙇」
海の上で“おめでとう”を言うことになるなんて思ってもなかった💙