「お待たせしてすみませんっ💦」
「あ、お疲れ~。走ってきた?」
「だって、大野さんを待たせるとかあり得ないですから!」
「ゆっくりで、良かったのに。ほら、釣り動画見てたし」
スマホをチラッとこっちに向ける。
緊張と申し訳なさでどうしていいやら😣
そしたら、すっと差し出された。
コーヒー。
「ここ座って、とりあえず落ち着け」
空いてる方の手で、大野くんの座ってるベンチの隣をペンペンしてる。
「ほらっ」
「あ、ありがとうございます…」って受け取る手が少し震える。
膝がガクガクしそうになりながら、微妙な距離をあけて座る。
コンビニのコーヒー、大野くんが買ってくれたと思うと、何をさせてるんだろうと思う反面、優しさにキューンてなる。
「また、ふるふるして、まだ緊張してんのか?」
緊張しないわけが無い…また手、見てるし。
なんでそんなに優しく笑ってるの?
「大野さんが買ってくれたコーヒー飲むなんて、緊張するに決まってます」
「まんまなのに、気づかれたりしないんですか?」
息は少し整ってきた。
「一応、マスクするし。案外大丈夫」
2人で並んで、コーヒー飲む。
「わざわざ来てくれてありがとうございます。忙しいですよね…やっぱり」
「間に合うと思ったんだけどな。でもオレ昨日もケーキ食ったんだよ」
「ですよね!続けて食べるんだーって思ってました😊」
「ケーキは、まただな。お話をしに来た」
何これ。夢見てるんじゃないよね?
わたし、大野くんの隣に座って、買って貰ったコーヒー飲みながら、おしゃべりしてるよ…
お話しに来たって。
公園の街灯に少し照らされてる横顔が格好良すぎて、クラクラする。