あっという間に、今日がやって来た。
この前、大野くんが家に来てから2週間ちょっと。
何度かラインでやり取りをして、わたしの休みを今日にした。
夕方に大野くん家に行って、ケーキを食べる会やって、夜、ラーメン食べに行くつもりにしてるけど、一緒に行く?って言われて。
だから、断る理由があるわけがない…
大野くん家に行って、ご飯も一緒に食べに行くの?もう、想像つかなくて、よく分かんない。
ケーキは◯ンサン◯レールにした。
あそこのパティシェ、よくテレビ出てるし、大野くん会ったことあったっけ?
たしか、随分前に”しやがれ“に来てたような…
「チョコケーキは入れといてね」って言われたんだけど。
わたしのオススメでいいよって言ってたのに。でも、それはそれで嬉しい✨
なんとなく、ラインには慣れてきたかも💙
タクシーで、この住所のとこに来て、降りたらラインしてって。
「着きました😊」
なんか、周りを見渡して、高級マンションだらけって言えばいいの?う~ん場違い感?
「茶色の建物、分かるよね?中に入ってエレベーターのとこまで来て」
茶色?こっちだ。
「分かりました😊エレベーターですね!」
建物の中に入ってはみたけど…
あれ?どこだろ?エレベーター?
広すぎだし、それらしきものが、全く見当たらない💦
キョロキョロ、ウロウロっていうか、オロオロ?
どこだろう😣って思ってたら、後ろから右腕を掴まれて、左手のケーキを落としそうになる。
大野くん??
キャップを深く被ってる、ってわたしの腕を掴んだままズンズン歩いて行くから、小走りになるわたし。
え!あ、引っ張られてるうちに手がズレて、これってほぼ手を繫いじゃってる感じ…
すぐに、エレベーターの前に着いてボタンを押すのに手はほどいちゃった。
大野くんの右手にはスマホがあったから。
エレベーターはすぐに開いて、大野くんに続いて乗り込む。
なに?笑ってる?
「。。ちゃんて、やっぱりしっかりしてるように見えて、面白いよね」
何が?わたしそんなおかしなことしたっけ?
キョトンとしてると、
「だって、あのオロオロした感じは遠くから見てても、ふふっ」
「だって、広すぎだし、こんなとこ来たことないし…」
恥ずかしい、ってかひどい😣
こんな高級マンション来たことないに決まってるやん!
「だから、ちゃんと迎えに行ったじゃん」
確かに迎えに来てくれたけど、そんなことよりもさっきの手の感触が…って自分の右手の手のひらをチラッと見ちゃう。
大野くんは、何ごとも無かったように笑ってるけど。
あ、15階で止まった。
大野くんの後をトボトボ歩くわたし。
うわぁ~、ホテルみたい✴さすがだなぁ。
キョロキョロしたり、後ろを振り返ってみたりしてたら、立ち止まった大野くんにぶつかりそうになって、びっくり!
また、なんか笑ってるし。
「どうぞ」
ホントに来ちゃった、大野智の家に。
わたし、大丈夫かな…